シーン4B: プロダクトオーナーの役割を誤解すると、どのように価値のデリバリーが妨げられるのでしょうか?

page 15 page 16 page 17

シーン4B: プロダクトオーナーの役割を誤解すると、どのように価値のデリバリーが妨げられるのでしょうか?(代替案訳:プロダクトオーナーの役割を誤解している組織では、なぜ顧客の要望に適切に応えることができないのでしょうか?)

大きな組織のチームは、視野が狭くなり、コードの一つの領域にこだわりすぎるリスクがある。 (専門的すぎて、他のチームはそのコードを理解できない)

時には、もっと良い方法や技術があるのを知らずに、時代遅れのスキルを使い続けていることもある。

チームアウトプットオーナーは、最高の価値をデリバリーするべくチームバックログの内容に優先順位をつける。これでスクラムが機能していると皆が勘違いしてしまう。

チームもこれが最適化された状態だと思いこむ。おそらく、アウトプットに集中しすぎているか、指示待ち状態に慣らされてしまったせいだろう。

しかし、顧客の利益は本来よりも減っている。なぜなら、もっと重要な仕事が他チームのバックログにあるのに、チームはそれを知らずに別の仕事をしているからだ。他チームで着手すらされない程に優先順位の低いアイテムの、さらにそれより優先順位の低いアイテムを、我がチームの最優先事項として作業している、という事態が生じるのだ。チームバックログやリストが分かれているために、こうなってしまう。

おそらく、価値の高い仕事をしているのはごく一部のチームだけだ。これでは顧客へのインパクトは小さい。

少数のチームだけが最も価値がある仕事をしている!

– スクラムマスター

それにこんな組織では、アジリティの達成には欠かせない方向転換も難しくなる。